幸助さんのサロン&観劇

当初は2部を観る予定はありませんでしたが、幸助さんのサロンのついでに観劇してきました。2部はどちらも苦手な演目…と言うより観ていて腹が立つ演目…なのでサロンというエサがなければ行かなかったと思います。ところがあなた、門前払いするもんじゃありませんね。作品が変わるわけないので私が変わったのでしょうが、どちらも腹が立ちませんでした。

PC落ちていて携帯からなので、とりあえず「冥途の飛脚」を予想外に楽しんだということだけメモっておきます。何故なのかはよくわからないから寝床で考えてみます。


幸助さんのサロン、お話なさりたいことが多かったのか詰め込みで、途中「何を話そうかと思って考えてきたのは『癖と個性は違う』ということです」と仰ったのに、その話もなんだか途中で途切れてしまって少し残念でした。実を言うと、私も常々そう思ってるんです。独特な芸は基本からはズレてるんだろうな(左や足が入りにくいんだろうな)って。その辺、もう少し詳しく聴きたかったな。


(後日談・・・分析)腹が立たなかったのは何故か・・・淡路町を楽しめたのがひとつ。前は「こいつバカじゃね〜の」としか思えず不快感だけが残ったのです。それはたぶん私がストーリーやキャラだけを観ていたからです。でもね、燕三さんがね、楽しそうだったんですよ。あれ?なんだか楽しそうに弾くなあってこっちまで楽しくなりました。後からロビーにいらした杉江さんに「思い出のある好きな段だから」と聞いて納得しましたが、話と関係のないところで技芸員さんの雰囲気で自分の目や耳も変わってくるんだなぁって、私には初めてのことで新鮮でした。
話にしても、以前はおそらく忠兵衛があんまり情けなく感じたせいで他のことが見えてなかったんでしょうね。梅川が結構いいこと言ってるんですよね。廓のみんなも温かい。八右衛門だって優越感だけじゃなくて忠兵衛のことを考えてるっていうのはホントだと思う。暴走してる本人にいくら言っても無駄だっていうの、ホントのことだし。それと、すぐに死のうと言う梅川に生きて逃げてその間は夫婦でいようって言うのも、以前は潔くないな〜って感じたけれど今回は「そ〜だよね、いくら破たんした人生だってそう簡単にはいそうですかって死ねないよね、ましてせっかく惚れた女を手に入れたばっかりだもんね」なんて思ってる自分がいました。要するに、私が変わったんでしょうね。


食わず嫌いしないでダメだって感じたものも時間をあけて再見してみないとあかんな〜と思いました。でも、それでも治兵衛はダメな気がしてならない・・・(苦笑)