2月文楽公演

次に観るまで間が空いてしまうので、ちょっとだけ書いておきます。(全部じゃありません)

  • 1部・岩木忠太兵衛屋敷の段:最初に録画で観たのが、市之進が師匠で虎次郎が清十郎さんという組み合わせでした。「数寄屋」を観て呆然とした後にこの段を観て余計に「こんなにステキなダンナさんがいながら何やってんだ、おさゐは」としみじみ思ったものでした。(え?市之進じゃなくて師匠がステキだったのでは?・・・あ、そうかも^^;)虎次郎の健気さと息子を傷つけずに済まそうとする父の姿、大好きな段です。何気に甚平がカッコいいんですよね。
  • 2部・大安寺堤の段:予習で録画を観たときに「なぜこの作品があまり出ないか」というのはなんとなくわかりましたが、それをここに書くことはためらわれました。でも、昨日観終わったあとに友人が「当たり前のように試し斬りにされてしまうのね」と。そうなんですよね。これを上演すれば尋常でない不快感を持つ人はたくさんおられると思います。・・・ただ「ひどい差別が当たり前のように存在していた」時代があった、こんなことは許されないことだ、と伝えていくためにもこういう作品は蔵にしまったままではいけないんじゃないでしょうか。作品の出来を味わい、その内容に思いはせてひとりひとりが考える機会とする。そういう意味で”住さんの厚い語り”と”仇討ちものの割には派手ではなく抑えめの人形”がとてもいい舞台を作っていると思います。**これに関しては申し訳ありませんがコメントはお断りいたします。論議するために書いているのではありませんので**
  • 3部・徳庵堤の段:録画で観ていないので初めて観ました。ひどい話だとは思いますが面白いです!声たてて笑ってしまいました。与兵衛がお吉のことを「数の子ほど子を産み」って言うんですけど、3人じゃないですかっ!(苦笑)
  • 豊島屋油店の段:書くのを迷っていましたが、知人の書かれた感想に同じようなことが書いてあって「あ、同じように感じた人がいる」と思いましたので思い切って・・・与兵衛・お吉の人形はどちらも熱演で質が高いのですが、バラけているというかうまくかみあっていない気がしました。きっとこれからだんだんとがっぷりと組んで一体感〜物語感が出てくると思いますので、次回が楽しみです。