寺入り・寺子屋

後方席なので首の表情や細かい動きは観れませんでした。宝塚ならオペラを持って行くのですが、バッグが違うので入っていませんでした(笑)。

  • 寺入り:千代さん、普通のお母さんっぽくていいです。位が高くて戸浪を圧倒する、という感じがないのが好感度大。後から感情移入しやすいです。子供たちはちょっと暴れすぎでは?(苦笑)
  • 寺子屋:だだ泣き作品ベスト10に入る段ですが、たぶん、普通の方の泣きポイントと違うのではないか?と思います。私は松王の苦悩に一番泣けるんですよね。次が小太郎の献身。母の哀しみはその次なんです。だからいつもは「いろはおくり」では泣けないんですけど、今回は津駒さんの語りにやられまして、いろはおくりでもどわーっと。
    • 最初の部分、出だしから津駒さんのテンションが高いので「うん」と思ってじっと聴き入っていたのですが、時々どっと笑いが起きてハッと目を開けると子供の人形が笑いをとっていました。よだれくりだけ三人で遣っているので小さな人形の顔の中に一人だけ人間の顔があって、あらためて”不思議な情景だな〜”って思いました。どうしてなのか御存じの方がいたら教えてください。
    • 人形さん全員、文句のつけようがないです。戸浪は控えめながら芯が強くて、源蔵はまさに忠義に生きる男だし、玄蕃は横柄で面憎いし、松王丸は苦悩を抱えているし、千代は切なくて。バランスよく自分の持ち場をがっちり、という感じでした。こういうことを書くと語弊があるかもしれませんが、重鎮が入っているとどうしても”その方の舞台”になってしまうと思うんです。それはそれでいいんですけど、個性(人形遣いでなく人形の)をぶつけあえる舞台は床も生きると思いますし、芝居としては面白いのではないかと思いました。