「1部」ぼちぼち思いついたことを

寝床に入ったらだんだんと色々押し寄せてきて眠れなくなりました。気になることだけ書いてしまいます。

  • 安土城中:それほど重要な場面でなくて出遣いでない場合、配役表の人でないことがよくあるようですけど、ちゃんと名前を出してあげればいいのに、といつも思います。別に配役表の方が出ていないからと言って文句を言う人はいないと思うんですけどね。それに、代わりを出すくらいの場面ならこの発端の部分がなければもっとゆっくり休憩時間がとれて入れ替えも慌しくないかも、と思ってしまった私です。
  • 二条城配膳:今のところ特に思いつきません。幸助さんはまた首と本人がソックリ(笑)。
  • 千本通光秀館:床(大夫&三味線)がよかったです。ここでも「田島頭がいいな〜」と思ってしまいました。どうも1部2部通して一番好きなキャラは田島頭のような気がします。一本気で忠義に篤く行動力もあるし度胸もいい。こういう人、好きなんですよね。玉也さんがお遣いだから余計に「ええのう」って思うのかもしれませんが(なにげに好き^^;)、妙心寺でも泣かしてくれますよね。
  • 本能寺:泣くと思っていなかったのに泣いてしまいました。しのぶが哀れで。阿野の局が立ち去り難く「一緒に死にたい」って言ってるのに「三世の縁を切る」って脅して三法師を落ち延びさせようとする春長が恨めしい。愛する男を守って討ち死にせん!と思う猛き女武者なのに三世の縁を切ると言われて「その儀は」ってシュンとなる可愛さ!こういう女性が私自身は理想なんですけどね〜。こうありたい、と。
  • 局注進:最初は脇筋の話。前日寝不足だったので不覚にもここで睡魔と闘う羽目に。傷だらけの局が注進に現れたところからちゃんと観ました。次回はちゃんとパッチリ目を開いて観たいと思います。局のタスキなんですが、赤でもいいんじゃないでしょうかねえ。最初こそ赤が多いですが、ざんばら髪になると他の赤い部分、見えないですもん。
  • 長左衛門切腹:正直、観る前は「こんな脇筋」って思ってました。でも床と人形がいいと集中できるものですね。今日観た人形の中で一番鳥肌がたったのは長左衛門がよじ登って「ハハ」と豪快に笑って大音声で「女房悦べ」と言う場面でした。文吾さん素晴らしい!清之助さんのやり梅も美しく優しくて、夫婦+赤ん坊がとてもきれいな絵になっていました。
  • 妙心寺:この段はもう少し重いのかと思っていましたが、結構爽快に作ってあるのですね。さつきが「これがこの世の別れぞ」と言って一瞬息子の方を観るんですが、その首の遣い方の上手さに唸りました。婆首ですから表情なんかないはずなんですが、生きてるんですよね〜、これが人形の醍醐味って思います。すごい行列がさつきの後を追っていくのはご愛嬌ですが、あんなに明るく景気よくなくてもいいんじゃないの?と少し思いました。一番の見所はやはり、光秀が死を決意して辞世を書き、それを田島頭と十次郎が止めて「合戦だ」という風に後半へと流れていく部分だと思いますので、その前にあんなに妙な盛り上がりがなくてもいいような気がしたのでした。
  • 十次郎@妙心寺:ばば様が出ていくときに結構子どもっぽく泣くんですよね。ばばっ子なんだな〜って思って、それが尼ヶ崎での「今一度お顔が見たけれど」というのに繋がります。十次郎は父の態度を不審に思って様子を見に戻りますが、あれって3人で部屋を追い出されてからきっと「なんかお父様の様子が変だわ、気になるわ」「なんだか胸騒ぎがするわ」「そうですよね、ちょっと観てきます」っていう感じだったのかな〜、なんて思いました(笑)。引っ込むときに初菊がすごく気をもんでいるように見えたからです。父の自害を押しとどめてからの十次郎は別人のようになりますが、すぐに終わっちゃうので消化不良でした。これはやはり、1部2部の順に、できれば通しで観るべきですね。