だらだらレポ「仮名手本忠臣蔵」2部

  • 5段目「山崎街道出会いの段」
    • 千崎弥五郎がすっくりと立った姿がいい。この後また一力茶屋で出てくるのだけど、そのときも「きれい」と思った。
  • 「二つ玉の段」
    • とっても気の毒な話なのだけれど、定九郎がにぎにぎしくて爺さまの存在感が薄く、可哀想感も薄かった。
    • 猪だと思って縄を出して、というところまでは結構タメがあったのに、撃ったのが人だとわかってびっくりしてから財布を取って逃げるまでが軽かった。人形のせいなのか床のせいなのかわからず。紐ごと引っ張って死体が起き上がっちゃったりするから全体にコミカル感を狙っているのかもしれないが、それなら前半も妙なタメはない方がテンポよくていいのでは?
    • 胡弓が美しかった。三味線の人って胡弓も弾けるんだ!
  • 6段目「身売りの段」&「早野勘平腹切の段」
    • イメージ的にもっと切羽詰った感じがするのかと思っていたが、結構淡々と進んで未消化。無理矢理な展開だから仕方ないのかな。勘平に対しても母親に対してもこれと言った感情が沸いてこなかった。勘平を叩くところなんか漫才を見てるみたいだったし。。。
    • 勘平ってどういう人物なんだろう?よくわからない。次の段で出てくる平衛右門と好対照だという気がする。どうも文楽を観るたびに「男はよく見てよく考えて選びましょうねえ」なんて関係ないことを考えてしまう。
  • 7段目「祇園一力茶屋の段」
    • た〜くさん大夫さんが出てくる。それも途中で引っ込んだり出てきたり、左側に出てきたり、見えないところから声がしたり。でもその慌しいとも言える賑やかさを1人で支える三味線さんもすごいと思う。
    • 2部のおかるは、1部で観たときほどの滴る色気がない。それはたぶん、1部で逢引する場面を省いたためにあそこで「ことの後」であることを強く出したかったからだとは思うが、2階でのしぐさはもう少し気だるくてもいいのになあ、と思う。蓑助さんだったらどんなだったかな、と。
    • 贔屓目もあるかもしれないけれど、ここで一番目立ったのは平衛右門。キャラも立っていて、動きも無駄がなくて場面が締まる感じがした。それと、玉也さんは九大夫でも大熱演でにくったらしさ満載(笑)。
    • 仲居の人形が可愛かった。でも皆、動きが違うのね。1人遣いだし、上手い下手がはっきり出るので面白い。