2回目

昨日2部、本日1部を途中まで観ました。今日は野暮用がありまして「住さんの盆が回ったら抜けよう」と思っていたのですが(後ろの方で端から2席目でしたので)抜け損ね、ダッシュで帰ってまいりました。帰りの電車で「上方芸能」を読むつもりが、ドラクエ4@DSを始めたらやめられなくなって(バカモノっ!)まだ読んでません。
最近どうも「だらーっと」観ているのできちんと感想が書けなくていかんのですが、やっぱり2部の方が面白いです。「どっちがお勧め?」と聞かれたら「2部」って答えると思います。

どうしてかな?ってずっと考えていたんですけど、掛け合いがないからかな〜って思いました。大夫さん一人一人の個性っていうのかな、そういうのが味わえるのが大きいような気がします。嶋さんはもう別格ですけれど、皆さんとてもいいんですよね。地味だけど律儀な松香さん、華やかさを押さえて堅実に語っている呂勢さん、千歳さんもいつものパワーを控えめにじっくり語られているし、英さんはこういう段は余裕でおつとめだし、そして嶋さんの後は語りにくかろう咲甫さんですが、10日ほどの間に格段に語り分けが絶妙になってきています。三味線さんも「大夫さんを生かす」感じの方が揃っていますよね。
人形部応援団なのですが、最初に観たときに「人形は適材適所」って思いましたので安心して観ていられます、ってことで床にも聴き入っております。
あ〜前ふり長いわ>自分^^;今回気がついたことを箇条書きしておきます

  • 梅ケ枝になってからですが「奥の座敷の客が景高じゃないか」ってものすごくイヤそうに確かめますよね?前回、”千鳥”時代がが観にくい席にいたんですね、ワタシ。それで今回は最初のところから千鳥をちゃんと観ていたんですけど、最初の最初っから「ワタシはアンタがものすごく嫌いだ」オーラを出してるんですね〜。首のちょっとした傾げ方や手の動きまで「き・ら・い!」っていうのが余すところなく表現されていて、妙に感動しました。千鳥だけじゃなく母にもここまで忌み嫌われている景高ってどんな人よ(笑)
  • 景季がやっぱりナゾです。紅白の花をつけてくるあたりから胡散臭い(笑)。優男風なのにマッチョ並の怪力。主君に!お家のために!って忠義風なのに百姓を平気でだます。法印に無理難題を押し付け、荷物を一緒に運んでくれてるのに「よろよろしてないでさっさと行け」的な手振り。千鳥が涙ぐましい尽くしようなのに死ぬ思いで鎧を持ってきたら「んじゃ〜な」って出ていってしまおうとする。ママにだけ「ホントはね」って訴えてるし・・・あ、そっか、マザコンか。
  • お筆さんですが、千鳥に対しての視線とかがとてもお姉ちゃんっぽいです。男勝りに強い部分だけじゃなくて優しさもあって。清十郎さん、こういう役が似合いますよね、やっぱり。腰元系がはまりますよね、うんうん。この作品の「女性の方がはるかにカッコいい」というのが気に入っているような気もします。
  • 「寿式三番叟」の印象が大阪と東京でずいぶん違います。大阪も初日でしたから余計そう感じたのでしょうが4人の力がバラバラな感じがありました。どの役もいいんだけれど、バラバラにいい。三味線のまとまりのよさが際立ってしまった感が強かったんです。でも今とってもまろやかですよね、全体に。前の方が”個々の力のぶつかりあう「能」に近かった”と思うんです。今はちゃんと「文楽」の作品で、これが「文楽」の式三番なんだと思います。・・・言いたいこと、うまく伝わってますかね^^;
  • やっぱりしみじみいいです>「寝刃」。住さんバンザイ!