と言えるかどうか

千秋楽の今日、キツネで出て下手に立った姿が、何度も録画で観た師匠の姿に生き写しで涙が出ました。私にとっての八重垣姫は四世豊松清十郎の八重垣姫なのです。録画ではありますが何度も観て瞼にやきついています。

くたくただけど頑張ってる弟子を見て師匠が来てくれてるんだと思いました。この雨は師匠の嬉し涙だと思います。文楽劇場こけら落とし公演を初日だけで休演した後に劇場にスプリンクラーの雨を降らせた人(笑)、水もしたたるいい男ですから!

なんだか生身の師匠に会えたように思えて自分の望みはかなったような気がしました。幸福感と満足感とともに、ちょっと脱力感。このまま文楽から落ちてしまわないようにしなくては(苦笑)

今回、文楽を初めて観た人たちが全員「また観たい」と言ってくれて、すごーく報われました。こんなに幸せな思いをしたのは久しぶりです。