だらだら箇条書き・「鑑賞教室」

  • ABと2つ組があると、どうしても比べてしまいたくなるけれどそれは書かないことにします。2回観たBプロ(8日・11日)での同じ人の比較はします。と言うのは「若い人の成長ってすごいなあ」と思ったからです。地道な稽古も大切ではありますが、やはり大勢の人が観ている前で場数を踏んでいくことも進歩するためには必要なのではないかと思いました。浄瑠璃は若手会がありますが、お人形も若手でやってみてはどうでしょうね?観に行きますよう!応援しますよう!
  • まず「伊達娘恋緋鹿子」の紋臣さん。3日だけでも随分よくなっていた。8日の時には主遣いが必死なので左と足との連携が今ひとつでバラバラだなあ、という印象が強かったけれど、11日には「おお、やっと3人遣いになった」と(笑)。今も成長をし続けているのだと思うと楽しみ。
  • 同じく「伊達娘」の一輔さん。こちらは本公演に出ててもいいのではなかろうか?と思う出来。人形の動きももちろんだけど、お七の思いがちゃんと伝わってくる。上手すぎ!清之助さんも頑張らんと追い抜かれるで。
  • 「恋女房染分手綱」。8日にBプロを観たとき、お人形が”重の井”と”本田弥三左衛門”以外は「をいをいをい」という感じで、正直なところ「これをまとめるんじゃ、清之助さんが可哀想」って思った。初役で自分の人形に気配りしたいだろうにこれではそんな余裕はあるまい、と。でもそうは書けないから困っていたわけで。ところが11日に観たらすごく進歩してかなりまとまってきていたのよ。たった3日なのに。特に調姫が格段によくなっていたし、踊り子も息があうようになっていた。若者の進歩・成長ってすごい!脱帽。玉翔さんもぎこちない動きが減ってきていい感じになってきたし、そんなわけで楽に観るのをとっても楽しみにしている。きっとすごくよくなっているに違いない。
  • Aプロの方は三吉の紋吉さんが「達者だな」という印象。ちょっと表現がオーバーかと思う部分もあったけれど、子供だからこのくらい動きが大きくてもいいんじゃないかとも思う。紋豊さんもやはり清之助さんと同じように「若者ばかりでどうもまとまらない」というご苦労があることだと思う。
  • 今回AとBがすごく違うものに感じたのは人形ではなくて床のせいだと思う。床に詳しくないのではっきりとは言い切れないが、タイプが全く違う太夫さん&三味線さんのような気がした。太夫さんは「話の内容を伝えて泣かす人」と「語り口で泣かす人」とがあると思うし、三味線さんは「三味線の音が語る人」と「太夫に語らす音を出す人」がいると思う。同じ人でも演目によって変えたりするのだろうけど、その組み合わせで随分違う感じになってくる気がする。