だらだら箇条書き・まず本公演「義経千本桜」

  • 12月は若手のみの公演だとは聞いていたけれど、ホントに若かった(微妙な表現?^^;)床のように個人で勝負できるものはご本人の気合と稽古の成果がそのまま出せるけれど、お人形は3人遣いなので主遣いがどんなに頑張っても限界がある。でもそれを育てて行くことが大事なのだし、この2週間でどれだけ成長するかは本人だけでなく指導する側の努力も問われるところではないか。
  • 太夫の語りは先にも書いたが呂勢さんが出色の出来だった。私はまだ「浄瑠璃を味わう」ところまで耳が育ってはいないけれど、歌も耳で覚える方なので耳はいい方だと思う。今回感じたのは「太夫と三味線がバラけて聴こえる」ということで、呂勢さんのときはそれがなくて一緒に聴こえてきたのも大きいと思う。どちらかが良くても、あるいは両方良くても、バラけて聴こえてしまうのって「床」としてはいいとは言えないんじゃないだろうか。
  • 人形で文句なくよかったのは勘十郎さんの「川越太郎」。人形もきれいだし父の悲哀に満ちていた。あとは幸助さんの相模五郎が動きがはっきりしていてよかったと思う。清三郎さんは常に観客から人形がどう見えるかを考えているな〜と思う。いつもいい姿勢でいい角度できれいな人形。安徳帝の玉誉さんはとても落ち着いていて子供でありながら帝という位の高さが出ていた。亀次さん、たったあれだけですか?もったいないなあ。
  • 不満な部分も書きたいのですが、最近になって文楽の舞台って「育つ」ものだと気がついたので、雑誌の「待て次号」みたいな気持ちになっています。もう少し長い期間観てから「あのときはダメだったけどね〜」という風に書きたいと思うようになりました。そう書けるように頑張ってほしいです。