やっぱり西の国はすごい

今日は国立劇場で「舞楽」を観て(聴いて)きました。雅楽の笛たちの音色が好きなんですよね。「蘭陵王」というよく聴く演目だったのでチケットをとったのですが「復興初演」〜〜「嗔序」と「荒序」を同時に演じる〜〜だそうで最初にちょっと解説がありました。
明治維新での遷都によって「三方楽所」〜〜大内(京都)・南都(奈良)・天王寺(大阪)〜〜の楽人は東京に集まったそうです。それ以降「嗔序」「荒序」の伝承は途絶えていましたが、2年前に「荒序」の音楽が復曲され、今回、東儀俊美氏によって舞がよみがえりました。
「荒序」に使う面は、通常「陵王」で使うものとは違い、一般に「陵王荒序」の面と言われるものは氷室神社に「狛光高のご神体」として納められているものだそうです。舞も途絶えているし、面は残っていないだろうと思っていたところ、宮内庁楽部に「荒序面」があり、なんとなんと!その面によく似たものが住吉大社にあったのだそうです!陵王面は4面もあり、今回は住吉さんのご好意で舞台で使わせてもらえることに。
明治維新でほとんどの楽人が東京に移ってしまったとは言え、やはり西の国にお宝は眠っているのだなあって思いました。雅楽の移り変わりはよくわからないのですが、今日のプログラムの表紙は”「舞楽」を演じているのをたくさんの僧が観ている”という絵なのです。場所は春日大社で、僧たちは興福寺の僧だとか。う〜ん、知らないことだらけ。ちょっと焦ってます。