文化度高い!

昨日の秦野公演、初っ端解説に立たれた竹内道敬さんという方の話が面白くて「しょえ〜っ!」って思いました。大人1000円・小人500円の公演でこういうの聴けちゃうって秦野市って文化度高い!秦野と言えばハイキング、とか思っていた自分ってなんてもの知らず。
さらに人形解説が勘緑さんだったのですが、これがまた!面白いのなんの!途中でメモをとりたいと思いつつバッグをゴソゴソやるのも失礼かなって思ってメモれず、小田急の中で吊革につかまって片手でポチポチ携帯に思い出せたことだけ打ち込みました。
私たち一般人は気がつかないこと(つまり質問すら浮かばない)、知りたくてもわからないことがたくさんあって、どこでどうやって知ればいいのかも手探り状態なので、こういう話を聴かせていただけるのは本当にうれしいです。それも全部言葉だけじゃなく振りをつけて解説してくださったので子供から老人まで(血のめぐりの悪い私も含め)とてもわかりやすかったと思います。

  • 相模の人形は上方から江戸にきたものが江戸から相模へ、という流れなので遣い方が江戸系なんだそうです。首は”鉄砲”という持ち方で主遣いが左腕を上に伸ばした状態でもつため、文楽のものより首の角度が小さいとのこと。
  • 文楽では肘を肩の高さまで上げた状態が”人形が立った高さ”で肘を下ろして身体につけた状態が”人形が座った高さ”になります。主遣いの肘が下りることが”人形は座る”という合図になるんですね〜、そうなんだ〜。
  • 人形を遣う人間が舞台に姿を見せているというのは特殊←日本には「黒い衣装の人は”いない”」という決まりがある。つまり人形に非常に近い位置で遣っているということで、人形が人間に近い動きができなくてはダメ。
  • ”左手を顔の前に出すには主遣いが首や肩の動きで合図を出している”というのは鑑賞教室の解説で何回も聴いていますが「なんか今イチすっきりせんのう」と思っていました。人形の目線なんですね。目線の説明でいろいろやってくださって「あ、なんかすごく納得!」って思いました。
  • 人形の向きを変えるとき、自分が軸になって人形に円運動をさせたのでは左も足もついてこれません→人形の首しか向きがかわりません。向きを変えるときは人形を軸にして主遣いが円運動をすることでちゃんと向きがかわります。
  • 呼び名を覚えていませんが、男の人形には主遣い側に棒がついていて、先を主遣いの身体にあてて人形の姿勢をしっかりさせるために使われているそうです。この棒、手を上にあげて支えるときに使ってるのかと思っていました(汗)。背筋をピシっとさせるためだったんですね。「棒を支えるために腹をビールで鍛えます」っていう言葉があったようななかったような(笑)
  • これは人形の解説ではありませんが・・・このように合図を出さないと左も足も動いてくれません。でもたまに出し忘れちゃうこともあります。そういうとき「こうだろうな」と想像して動いてくれるとありがたいな〜って思います。