5月公演千秋楽

先日書いたものの追記です。ほとんど書くことないです。人形のことばかりになりました^^;

  • 鎌倉三大記・入墨の段:この日、時政の足が「モデルウォーク」じゃなくて初めて安心して観ました。長袴の裾をさばく雰囲気を出すためにどうしても内から外に蹴出す必要があるのでしょうが、あまりに内へ出しすぎて歩の進め方がモデルウォークみたいで、そのせいで時政が腰を振って歩いているみたいに見えていたのです。それで「う〜〜〜ん」って思っていましたが、この日は腰振ってませんでした。足さん替わりました?小四郎の話が出たとき、篝火さんと高綱さんが「ぐ」という感じになるのですが、どっちも前へ押し出す痛みなのですよね。どちらかがすっと引く痛みだと面白いのになあ、って思いました。
  • 局上使〜:ツメちゃん可愛いです。あのツメちゃんが出てくるとどうしてもそっちばかり観てしまう(汗)。讃岐の局の清五郎さん、どんどんよくなりましたね。最初に観たときと楽ではずいぶん違いました。輪郭がはっきりして局の意志が表に出てきてました。時姫がメインの場面だとは言え、あのくらい出していいんじゃないでしょうかね〜。おらちさんがはったい茶を飲むところ、大好きです。クンクンって匂いをかいてコクンって飲む、可愛いです。内心ちょっと「酒でも出ないかな」って思ってるのかもしれませんけど(笑)。紋寿さんのお人形はやっぱり優しいですね。姫に「あんた何やってんの!」というときもきっつい感じがしません。

私、ホントにお人形が好きだなあって思います。自分が意識して観ているときより、人形さんがポンと視界にとびこんできて「あっ!」って思うときが大好きです。表情がないはずなのに笑ったり泣いたり、魔法のよう。むしろ、表情のないそっけない首の方がさまざまに変わって見えて不思議ですね。出遣いが好きじゃないのは、そういう人形の顔よりも遣っている人の顔が勝っちゃうと興ざめだからです。人形遣いさんを観たい人はそれでいいと思うのですが。でも最近わかったのは「上手い人は出遣いでも人形が勝つ」ってことです。人形の表情・動きから目が離せない、だから誰が遣っているかなんて忘れてしまうのですね。

  • 増補大江山:やっと綱に拍手ができました。この日は拍手大サービスだったような気もしますが(笑)。ほんのちょっとしか出てこないのですが、綱の左右の2人もなかなかいいんですよね〜。顔の色にあった動きをしていて「うひょひょ」って思って観ています。あと、毎回思ったのですが、生暖かい風が吹いてきて「岸の柳の騒がしく」というところで、なんで扇風機でも使って柳を動かさなかったんでしょうね?月は出たり引っ込んだりしてるのに「柳に風吹いてないぢゃん」って思ってました。
  • ごひいきのこと:八重垣姫もこんな感じでいいんじゃないですか?(って暴言?)最初は姫様で、途中チラチラと内面が覗き、最終的には「人でないもの」になる。同じ展開だと思います。ちまちまとした姫じゃなくてあの諏訪湖を天翔けるように渡っていくスケールの大きな姫で終わってほしいです。御神渡りのイメージです。