視聴室

平成14年12月の公演「仮名手本忠臣蔵」の[二つ玉]〜[勘平腹切]を観てきました。勘平@勘十郎さん、おかる@清之助さん、与市兵衛女房@紋豊さんです。二つ玉の斧定九郎は玉女さん。
去年の秋に観たときはぶっつけだったので観るのに精一杯でしたが、勘平腹切って実は与市兵衛女房が大きな役割を担ってるんですね。勘十郎さんの勘平もいいですが、紋豊さんの与市兵衛女房がすごくいいです。紋豊さんって何を遣われてもそのお人柄が滲み出ると思うのですが、勘平を叩くところも勘平憎さというよりはどうしていいのかわからないもどかしさと、極悪人を信じてしまった自分への怒りみたいなものを感じました。それだけに誤解が解けて詫びる場面で深い悲しみが増して重々しい物語になっていたと思います。