視聴室

1993年の「絵本太功記」の"発端"から"長佐衛門切腹"までを途中とばしたりしながらざっと観ました。まだ若々しいご贔屓(今も若々しいですが!)は森の蘭丸。最初は黒衣でしたが本能寺で出遣いになってしまって、また人形じゃない部分を観てしまうという愚を繰り返しておりました^^;
「二条城配膳の段」の大夫さんが緑大夫!初めて拝見拝聴しましたが、聞きとりやすいのはきっとお父様譲り、でももっと繊細。今いらしたら素晴らしい大夫さんだったでしょうに(涙)。
文楽を観る前は漠然と「時代物は文楽独自の歴史物語」っていう風に思っていたんですけど、当然のことながら男と女の物語もその中で描かれているんですよね。今日も何組かの男女が出てきましたけど、世話物の悪いけど自分らの世界しかない恋愛(なのか?)よりも、時代物でほんの挿話のように描かれながらその時代の抗えない力に翻弄される男女の姿の方が胸に迫る気もします。何にしても、男がいて女がいて、そこには色々ありますわね。しのぶの自害にはぐっときました(T-T)
一緒に1974年の「杉の森」も借りましたが、ちょっとさわりを観て聴いて「これは改めてじっくり鑑賞したい」と思ってすぐに中断しました。「絵本太功記」って黒衣が多いのでしょうか?人形遣いさんの顔がチラチラしなくて見やすかったです。今回もそうだといいな。


次回はですね、同じ103回公演の妙心寺から3段ほど&143回の玉男さんが十次郎の「尼崎」を予約してきました。公演が始まるまでに間に合うかしら。