「人間国宝」を読んで

蓑助さんと文雀さんの人形への取り組み方とか考え方とか、全然違うんだな〜と改めて思いました。まったく知識のないときに拝見して「別もの」と思った自分の感覚はあながち間違っていなかったなぁ、と。同じかしらで同じ衣装でも、遣う人で全然違ってくる、奥が深いと思います。細かな動き、人形の思い、そういうものがまだまだちゃんと見えてないです。
浄瑠璃は「聴こう」と思わないでも上手な方のものは勝手に入ってきます。月曜に観た「玉藻前」の越路大夫がそうでした。知らない間に頭の中まで染み透ってきました。でも人形は「ここを観よう」と思わないとその人形遣いさんが何を見せようとしたのか見逃してしまう。心の動きが繊細であればあるほど。もっとしっかり受け止められるようになりたいと思っています。