2006-07-29 夏祭浪花鑑 鑑賞記録 住吉鳥居前の段 口:豊竹つばさ大夫 鶴澤清丈 奥:豊竹松香大夫 鶴澤清友 幕が開いたら、舞台のど真ん中に派手な床屋さんがあってびっくり。最初に出てくるのが釣船三婦とその女房。私はこの三婦のキャラがとっても気に入ってしまった。遣っている文吾さんが上品で優しいお顔なのが面白い。三婦と正反対で情けないのが真っ白い磯之丞。団七も徳兵衛も男っぷりがよくて、男はやっぱりガテン系に限るな〜などとしみじみ思う。 内本町道具屋の段 口:竹本南都大夫 竹澤団吾 奥:豊竹咲大夫 鶴澤燕三 団七は九郎兵衛という魚屋、磯之丞は清七という手代になってる・・・この辺りはイヤホンガイドに頼らないとさっぱりわからないのが初心者。琴浦という恋仲の女がいながらお店の娘といい仲になってる清七、いや磯之丞。なんだかな〜、なんでこんな男がモテるんだよ。男は顔じゃないだろう。団七の「ほんにまあ俺が舅によう似たお侍〜」というセリフには思わず吹いた。こういう会話ってオシャレで好きだなあ。 釣船三婦内の段 口:豊竹新大夫 鶴澤清志郎 切:竹本住大夫 野澤錦糸 アト:豊竹始大夫 豊澤龍聿 何と言ってもここはお辰に尽きる。見た目も気風もめっちゃいい女、箕助さんがまた上手いんだわ。お辰と三婦のやりとりは言うまでもなく引き込まれたが、ただそこにいるだけの三婦の女房の存在が霞まないでちゃんとそこに居るのがすごいと思った。この場面は2人だけじゃなくて3人いるからいいんだと思う。人形を観るだけでいっぱいいっぱいの私だが、さすがに住大夫の上手さはわかった。それと、錦糸さんの三味線の深い音色にびっくり。 長屋裏の段 団七:竹本綱大夫 義平次:豊竹英大夫 鶴澤清二郎 見せ場らしいんだけど、どうもこういうのはあまり好きじゃないのでちょっと引いてしまった。心中もそうだけど、人が死ぬ場面って人形でもやっぱり辛いものがある。これに慣れないと観ていけないから慣れなきゃいかんのだけど。 人形役割 釣船三婦:吉田文吾 伜市松:吉田簑次 団七女房お梶:桐竹紋豊 こっぱの権:吉田簑一郎 なまの八:吉田一輔 玉島磯之丞:吉田清之助 団七九郎兵衛:吉田玉女 役人:吉田簑紫郎 傾城琴浦:吉田勘弥 大鳥佐賀右衛門:吉田玉佳 一寸徳兵衛:吉田玉輝 娘お中:吉田玉英 三河屋義平次:吉田玉也 番頭伝八:吉田文司 仲買弥市:吉田清五郎 道具屋孫右衛門:桐竹亀次 三婦女房おつぎ:吉田和生 徳兵衛女房お辰:吉田簑助