好きな席

文楽ファンに惜しまれつつ閉じてしまった「らくらく文楽」というブログがありました。広く文楽の情報を、という姿勢は「八十八&一二三」さんが継いでくださっていますが、とにかく面白いブログでした。
そこで「劇場でどこの席に座るか?」というのが話題になったことがあります。ブログを書いている人がデータ整理の上手な人だったので、劇場の座席を色分けして「**は※※」みたいに分けて話題にしてくれました。
その中で「床から垂直なライン」というのがありました。普通、劇場の席は「上手・中央・下手」とか「前方・後方」という感じで分けられますが、文楽に限っては大夫の声がまっすぐ届く「床正面」席がある、というわけです。床からの距離とは関係なく設定してあって、その斜めラインと従来の縦横ラインを組み合わせて考える斬新な「図」で話が盛り上がったのを覚えています。


こんな文章で説明してもわかんないですよね〜。あのときの図があればわかりやすいんだけど。自分は最初の頃はなんだかわからなくて適当に空いている所に座っていました。人形から入ったので端でも前の方の席を取ることが多かったと思います。でも今はこの「床正面」が大好きです。舞台や床から遠くても大夫さんや三味線さんが向いている方向の延長上が好き。あまり近すぎると大夫さんの声と三味線さんの音が別々に聞こえるのでちょっと離れた方が好きかもしれません。