桃井若狭之助

「仮名手本」で、討ち入りを済ませた浪士たちの前に突然現れる感の強かった桃井若狭之助ですが「本蔵下屋敷」を観て納得しました。

へつらい武士って言われてもいい、お前は最高の家来だって言い放ったときにうわーって泣いてしまいました。忠義ものに弱いんですが、部下の忠義をわかってくれる人だったんですねぇ。

だから忠義に生きた由良之助たちを心からねぎらったに違いない、本蔵がいなければ自分の郎党たちがこのような思いをしたであろうと痛感もしただろう、と思いました。

「無事で」と言いかけて言葉を変えて送り出す若狭之助にまた涙。命を賭して償うためにああして送り出された本蔵は、山城で果てるときに本望だったことでしょうねえ。