視聴室

「信州川中島合戦」の輝虎配膳の段・直江屋敷の段を観てきました。個人的にはかなり好きです、これ。浄瑠璃テンポがいいし話もわかりやすい。上演回数が少ないのはもしかしたら床本中に「片輪」「跛」「吃り」などの言葉が頻繁に出てくるからかもしれません。狂言などにもよく使われていて「上演しにくい」という話を伺ったことがあります。「言葉」に問題があるのでなく「その言葉をどんな意味で口にするか」という「人間の品格」の問題だとは思いますが、難しいものがありますね。
今日は最初に浄瑠璃を聴いたときにブルっと震えがきました。11日に大石神社で聴いたきりで久しぶりだったからだと思います。これや、これ!という感じでした。あかん、もう逃げられへん^^;
今日見たのは[26回公演]昭和48年5月のものと、[114回公演]平成8年2月のものです。26回の方にしたかったのですがデジタルライブラリでは「輝虎配膳」しかなかったので、両方借りました。ところが実際に借りてみると「直江屋敷」の方もあるにはあるんです。ただ「途中で切れています」と注釈つき。どこで切れるかわからないままずっと観ていましたが、ホントにあと5分くらいで終わるところで切れているんです。もったいない!たぶん繰り返し観ている間にテープがいたんで破損したものだと思います。早く全作品をデジタル化して保存することはできないのでしょうか。
そういうわけで「直江屋敷」は最後の部分だけ114回のものを見ましたが、「輝虎配膳」は両方を見比べてみたのです。26回のものは綱さん(当時の織大夫さん)が一人なのに114回のものは掛け合い。だけど!だ〜け〜ど!絶対26回の方がいいです。この回も114回も「直江屋敷」は住さんだったので、今度どなたがなさるのか興味津々。12月は若手中心ですものね。
人形さんでは26回も114回も玉男さんは母越路。これもどなたがなさるのか興味津々。26回の勘助は先代の勘十郎さんなので、やっぱり勘十郎さんにやってほしいかも。お勝が清十郎師匠なのでこの役を是非ご贔屓にください!(苦笑)無理かなあ・・・

  • 輝虎配膳の段
  • 直江屋敷の段