天地会

あんまり可笑しくて笑いすぎて、公演の感動まで吹っ飛びました(笑)。清之助大夫のお染、可愛かったです〜!覚えているところだけ書いていきます。
まず【配役】 姓と、太夫さんは「大夫」を抜かせてもらいました。

  • 太夫
    • おみつ:寛治さん・勘緑さん・宗助さん・勘弥さん・蓑二郎さん
    • 久作:玉女さん・玉輝さん・清介さん・勘十郎さん・紋臣さん
    • 久松:文吾さん・勘市さん・幸助さん・紋秀さん・玉佳さん
    • お染:燕三さん・団七さん・一輔さん・清之助さん・文司さん
    • 下女およし:紋豊さん
    • 母お勝:玉也さん
    • 段切り:文哉さん・蓑紫郎さん・紋秀さん・玉翔さん
  • 人形
    • おみつ:住さん・錦糸さん・富助さん・始さん・喜一朗さん
    • 久作:嶋さん・南都さん・津駒さん・文字久さん・新さん
    • 久松:十九さん・津国さん・清友さん・文字栄さん・団吾さん
    • お染:綱さん・英さん・千歳さん・清二郎さん・咲甫さん・清志郎さん
    • 下女およし:松香さん
    • 母お勝:三輪さん
    • 船頭:相子さん・伊達さん
    • 駕籠屋:清治さん・咲さん
  • 三味線:勘十郎さん・呂勢さん・勘緑さん・玉勢さん・(高音)玉誉さん

天地会の前の休憩ではロビーに技芸員さんが出てきて一緒に写真を撮ったり人形を持たせてもらったり、というのでごった返していました。隅っこで見ていましたが、贔屓目でなくご贔屓が一番人気。何重にも人垣が出来て見えませんでした。休憩が終わる頃になると天地会の準備のために皆さん脱兎のごとく楽屋へ。その嬉しそうな表情に期待が高まります(笑)。

  • 大夫さんが出てきました。玉女さん、なんだかきんきらの裃で照れくさそう。勘十郎さんの素朴な(笑)三味線から始まり、燕三さんの大夫さん顔負けの語りにまずびっくり。そしてその後最後まで三味線を担当した呂勢さんの上手いこと上手いこと!こんなこと言っちゃまずいかもしれませんが、お若い三味線さんよりお上手かも。華やかな語りとはうって違って抑え目の几帳面な三味線でした。
  • 人形が住さん、語りが寛治さんという人間国宝コンビのおみつがいきなり爆笑を誘います。寛治師匠〜、読んでるだけやん!住師匠のおみつ、首を寝違えたかのように明後日の方を向いてます。大根の切り方の豪快なこと!葉っぱをぽ〜んと投げ捨てました。
  • まず、お人形を総括。綱さんのお染も「なんか動きがヘン」でしたが、英さんのお染も袖の返し方があんまり豪快で「袖がちぎれるで〜」という感じ。千歳さんのお染、手が脱臼してました?おみつは、富助さんと喜一朗さんがちゃんとしてました。喜一朗さん、上手いです。久作は津駒さんが小道具を駆使して笑いをとっていましたね。皆さんいろいろ工夫しているようです。久松はあまり動きがないので特徴がわかりませんでしたが、団吾さんの久松は空を飛んでましたね〜。でも団吾さん、首の遣い方なんかお上手。もしかして三味線さんの方が器用?(笑)
  • お人形で最優秀人形はやっぱり最後の伊達さんの船頭でしょうね。皆さん面白かったのに最後の最後で全部笑いを持ってっちゃいました。船頭が落ちて溺れて清姫さながらに泳ぐんですけど、伊達さんったら最初から舟から出てます!泳いで舟を追うところでは泳ぐというより空を飛んでましたね〜、5〜6人遣いだったでしょうか。左を手伝う幸助さんが妙に嬉しそうなんですが、彼の身長で飛ばすので伊達さん手が届きません!ここはもう場内大爆笑で床が聴こえませんでした。
  • 大夫さんがまた可笑しかったですね〜。皆さんメガネをかけられて・・・老眼鏡?ですよね?(笑)文吾さんが語るところで言葉がでないので隣で玉女さんが催促しますが「はて?」という顔。どうも一行とばした模様です。でも文吾さんは泰然としてました。お上手だったのは燕三さん。お声もいいし、語りわけもお上手、しかもアドリブ入りで芸達者さをアピール。団七さん、清介さん、宗助さんも玄人みたいでしたが、清之助さんも上手いんですよ!びっくりしました。よく通るお声でしょうとは思っていましたがホントにお上手でした。人形遣いさんの語りでは一番お上手だったと思います。メガネはなしで舞台モード、ニコニコと可愛らしかったです(^−^)
  • 観てきれいだったのが一輔さん&幸助さんのツーショット。でも、一輔さんってあんなに面白い方だとは思いませんでしたねえ。全身を使って情感溢れ、でも地声で語りながら幸助さんに迫ります(笑)。ぎょっとしたのは勘緑さん。その辺のオバチャンのような化粧をして鬘・簪つきで登場、場内どよめきました。可愛いですけど”おみつ”というより”おかみさ〜ん”という感じかも?一輔さんも見台につかまっての熱演でしたが、見台を壊すんじゃないかと思ったのは勘十郎さん。バシンっと見台を叩くたびに「持ち主はひやひやしてるんじゃないの〜」と思ってしまいました。振りの大げさな割には声が出ていませんでしたが(笑)。玉也さん、女の役なんですけどそれってそのまま地声ですよね?
  • 段切りの語りは若手が並びます。玉翔さん、華やかな裃が似合って可愛い!駕篭かきの足に勘十郎さんと玉女さん!途中から駕籠はMKタクシーに変わって去っていきました。ここで三味線に出た勘緑さん、おみつのままでしたよ〜(笑)。ぜ〜んぶ終わって床が引き上げるとき、最初から最後まで三味線を弾いていた呂勢さん、足が痺れたかよろよろっと。足を引きずりつつ入って行かれました。そうですよね、いつもと違う座り方ですもん。

鳥越先生のお話では、技芸員の皆さんもとても楽しんでおつとめだったとのことでした。今回ご覧になれなかった皆さん、是非文楽座へ「やって」と嘆願してくださいませ。特に関東の皆さん!「東京でやって!」とお願いしましょう!そしてまだNPO文楽座の賛助会員でない皆さん、是非会員になってくださいまし!